携帯電話の回線で直接FAXできない理由と、携帯電話からFAXを可能にする方法
携帯電話の回線でFAXを利用することはできるのでしょうか?
結論から言いますと、現在の携帯電話の通信方式では、直接FAXすることはできません。
携帯電話の回線でFAXできない理由
FAXは、データを音声信号の形に変換して送信します。
このようなFAXが使用する音声帯域信号を、携帯電話のイヤホン・マイク端子に接続して通信する方式を「みなし音声方式」といいます。
通信方式の変遷のなかで、90年代後半までのアナログ式やPHSは、みなし音声方式でFAX通信が行われていました。
なので、携帯電話に接続するFAX機が市販されていました。
デジタル式となった現在の携帯電話の通信方式は、「AMR」というコーデック(符号化方式)を採用しています。
効率よく伝送するために不可逆圧縮(完全にもとの情報を復元できない圧縮方法)・パターン化(もとの信号に近いパターンにあてはめる)を行います。
このため、受信したFAX信号を完全な状態に復元することが出来ません。
なので携帯電話で直接FAXすることはできないのです。
携帯電話でFAXする方法
携帯電話の回線を用いて、直接FAXをすることはできません。
ですが、現在では、インターネットを利用したFAXの送受信を行うサービスが主流となっています。
インターネットFAXは、インターネットを介してFAXの送受信・閲覧を行うサービスです。
送受信するFAXを、そのままデータ化。
専用アプリやGmailなどのwebメールでも利用可能という特徴があります。
インターネット回線と、PCまたはスマートフォンがあればすぐに使うことが出来きます。
なので、個人でも企業でも役立つツールとなっています。
インターネットFAXのメリット
インターネットFAXは、外出先でも送受信が可能な点や、FAX用紙・インクが不要なためコスト削減になる点も、メリットです。
日本のインターネットFAXサービスは、すべて有料です。
業者によって、サービスや料金が異なるので、目的に適ったサービスを選ぶとよいでしょう。
インターネットFAXで一番安心は「efax」
世界最大級のインターネットFAXサービス「eFAX」は、一番安心で便利なサービスが多いインターネットFAXです
日本全国47都道府県の市外局番を、受信番号に設定することができます。
(03)などから始まる、信頼感ある固定電話の番号が取得できます。
FAX番号にはほかにも、料金がお得なIP電話の番号(050)や、法人限定のフリーコール番号などがあります。
050番は信頼度が低いとされていましたが、普及するにつれ採用する事業者が増えています。
どうしても携帯電話の回線でFAXをしたい場合
どうしても携帯電話の回線でFAXをしたい場合、モバイルネットワークを市販のFAX機能付き固定電話と接続する方法があります。
NTTドコモは2022年2月4日に、「home でんわ」を発表しました。
携帯電話の回線を利用した固定電話サービスです。
市販の電話機に専用端末「home でんわ HP01」を接続することで、市外局番から始まる固定電話番号で発着信できるようになります。
このサービスを利用すれば、モバイルネットワーク経由の通信となりますが、従来の固定電話と同じように通話ができます。
FAX機能がついた電話機であれば、そのまま携帯電話の回線経由でFAXの送受信が行えます。
インターネットFAXサービスはコスト面でもサービス面でも、有力な選択肢
携帯電話の回線にこだわる必要がなければ、インターネットFAXサービスはコスト面でもサービス面でも、有力な選択肢です。
携帯電話だけでなく、スマホやパソコンから、また、メールを見れる環境があれば、どこでもFAXが見られます。
携帯電話でFAXする必要がある方は、インターネットFAXをご検討下さい。