ファックス送信用紙、受信用紙としての感熱紙のメリットデメリットについて
一昔前のファックス機器といえば感熱紙使用のものが主流でしたが、現在は普通紙を使用してインクリボンやトナーで印刷するファックスが主流になっています。
そもそも感熱紙の仕組みというのは、感熱紙の表面に含まれている発色剤が、熱が加わる事で反応して黒くなり、それが文字として印刷されて出てくるものです。
一時期は、この感熱紙式のファックスは大量の受信をする必要がある場合などには、コスト削減が非常に期待されて、多くの企業や事務所から多用される傾向にありました。
ファックス用紙の感熱紙のロールは消耗品としても低価格なのが一番のメリットだったのです。加えて感熱紙式のファックス本体も安価であることも大きな理由でした。
しかし感熱紙には大きな欠点があることが後になって明るみになってきたのです。
それは重要書類などをそのまま長期保存ができないと言う点でした。つまり、いちいち送信されてきたFAX書類を改めてコピーしてからでないと印字が薄くなってしまいには消えてしまうという業務上、大きなデメリットがあることに企業は気がつき始め、感熱紙への需要が一気に下落してしまいました。
最終的には最近の主流である普通紙タイプのファックスへと移り変わってしまいました。消耗品であるトナーのコストは、感熱紙よりもかなり高価であるにもかかわらず、使い勝手の点から普通紙タイプが勝ち残ったと言う形です。
一般家庭では、それほどファックスを多用してその書類を保存するといった頻度は非常に少ないために、特に問題となる事はなく、安価な感熱紙の方が、以前根強い人気があるようです。
感熱紙は、一般的な家庭用ファックスの場合、大体1ロールあたり千円前後の相場で、A4サイズ幅で30メートルのたっぷりサイズが主流です。
しかし近年では数少ない感熱紙式ファックスもさらに減少しており、感熱紙ロールの生産を中止するメーカーも増えてきているようです。